【 第10回定期演奏会  コメント 】

<常任指揮者 松井先生のコメント>

<客演指揮者 金子さんのコメント>

TWEの皆さん

第10回定期演奏会、お疲れ様でした。
まずはじめに演奏会直前に父が他界し、練習の調整で松井先生はじめ、堀
内・角田氏等楽団員の皆様に非常にご迷惑をおかけしました。併せて皆様
のご協力に改めて感謝いたします。

今回、私のわがままもありましたが、約20年ぶりに棒を振らせていただき
ました。
昨年、5月のアンフェスの時に口走ってしまった一言が発端になってしまっ
たようですが、アンフェス時よりもはるかに向上している皆さんをみて、
驚きを隠し得ませんでした。
初めてTWEの指揮台に上がったときは、期待・不安・興味・疑念等色々込め
られた皆さんの熱い眼差しをうけて、はっきり言ってちょっと興奮と感動
を覚えたのがつい先日の事のようです。

さて、演奏の出来に関してですが・・・
曲の出来に差があるのはどのバンドでも、いつのコンサートでもあること
であり否めないことです。しかしそんな中でも、オリンピックファンファ
ーレは気持ちのこもった演奏で、私としても非常に感動した次第です。指
揮者がいちいち感動してはいけないのでしょうがね。
キャンディードに関してはやはり本格的な練習の始まりが遅かったと反省
しています。
後半はアクセルフルスロットルで走ったつもりでしたが、ちょっと間に合
わない所もありましたね。しかし、心配していたところがバッチリ決まっ
たりして、さすが3年連続で参音で大賞に輝いているバンドだけあって、
非常にポテンシャル、センスのあるバンドであることを改めて実感しまし
た。
そうそう、参音と言えば初めて1986年に東芝吹奏楽団が参音に出場した時
にも棒を振らせてもらいました。あの時は中学生レベルの演奏で、当然審
査員からはケチョンケチョンに批評されたのを覚えています。その悔しさ
もあっていつかはまたこのバンドで指揮してみたいなとは思っていました。

ただ、惜しむらくは練習の参加率でしょうか。
これは社会人バンドの宿命ですね。
個人練習→パート練習→合奏、またその逆で合奏→パート練習→個人練習
といったパターンの繰り返しが大事です。その意味でも個人練習だけでは
どうしてもアンサンブルの合わせが出来ないので、全体としてはまとまり
に欠けることに成りがちです。
力量的にはまだまだ伸びる余地あり、これからがとても楽しみです。
楽器は練習すればするだけ、結果が音に成って出てくるものです(と、信
じています)。散々言ってきている楽器を鳴らすと言うこと、これは単に
大きな音で吹く事ではありません。だんだんと楽器を鳴らす事の意味がわ
かってきていると思います。音を飛ばす意識も大事です。もっとも毎年野
球応援でバリバリ吹いている方たちなので、その辺はプロ集団ですよね。

音を楽しむことは当たり前の事です。
これからは自己満足にならずに、人に聴かせる音楽、感動を与える音楽を
目指して行きたいものですね。その意味でも一人一人が考えながら演奏す
る事です。まずは自分はどう吹きたいのか、どう表現したいのかを常に考
えながら演奏したらどうでしょう。ただ単に譜面を吹くだけではつまらな
いですものね。

課題としてはまだまだ沢山あると思います。
演奏会当日のリハーサルのあり方は一考があると思います。
演奏会は日ごろの練習の成果を発表する場であることは、皆さんも充分に
承知の介とは思いますが、練習への参加率があまりよくないのも事実です
よね。
演奏会当日集まった人のためにもリハーサルで全曲通すことは必要なので
しょうが、必要以上にリハを張り切りすぎて本番音が出なくなった、なん
てことにならないように。これは私も散々経験があるので。
リハは適当に・・・。

ビークにならずにまた棒を振らせていただけるのであれば、次回に向かっ
て皆さんとともに頑張りたいものです。


<定演企画委員長 柳さんのコメント>

 皆様、第10回定期演奏会ご苦労さまでした。お疲れ様でした。
 今回の演奏会は、第10回という”節目”でもあったため、
 演奏内容,曲目構成もさることながら、企画物も盛りだくさんとなり、
 演奏以外の準備等にも追われて大変と感じられたことと思います。
 しかしながら、最後まで投げ出さずに完遂いただきました。
 団員の皆様を始め、企画委員メンバー及びスタッフの方々に、
 改めて感謝いたします。ありがとうございました。

 今回は、大宣伝(?)の効果もあってか、第三部途中の15:50にて、
 811名のお客様に来場いただきました。
 アンケート回収数は402枚であり、そのうちの205名が初めて来場
 いただいた方々です。川崎オーロラビジョンを見て来場された方々も
 多く居られました。
 開場前の13:00位にはすでに入り口に列が出来てしまい、
 10分ほど開場時間を早めたほどです。
 社長の来場や大宣伝、展示企画等もあり、今までの定演準備の経験に、
 さらに新しい経験がプラスされました。この経験を活かして次回以降も
 さらなる発展を目指し、団員の皆様全員で努力していただきたいと思い
  ます。(演奏のさらなる向上ももちろんのことですが。)

 演奏会は定演企画,メンバーが作っていくものではなく、
 団員の皆様が作り上げて行くものです。団員全員が主役です。
 定演企画委員会は、微力ですので、その”きっかけ”を示すことしか
 できません。
 今回の演奏会も団員の皆様が作り上げた演奏会でした。
 来年の第11回定期演奏会も、皆様全員でより良い演奏会を
 作り上げることができるよう頑張っていきましょう。

 今回はいろいろと新しい出来事に直面しましたが、
 皆様の適格な対応によって無事に演奏会を成功させることができました。
 本当にご苦労様でした&ありがとうございました。


<コンサートマスター 角田さんのコメント>

第10回の定演、お疲れさまでした。お客様もたくさん来ていただいたし、
全体としては大変良い演奏会になったと思います。

さて、今回のコメントはちょっと厳しめ、です。
今回の反省点:
  産音もそうでしたし、定演もそうでしたが、曲として形になるのがあま
 りにもぎりぎりでした。ここ数年はそこまでひどいことは無かったので
 すけど。

もし産音が9月の2週目でなく1週目であったら、大賞は取れてません。
定演が1週間前にあったら、途中で止まる曲があったかもしれない。

以下の2つのことが今年度の私達の現状です。
(1)慣れてきてぎりぎりに形を作れるようになったのは進歩。だけど逆に
  ぎりぎりになるまでは練習をしなくなった。
(2)曲として形ができれば良いと思っている。最低限のレベルが演奏でき
  るようになった段階で満足してしまっている。

東芝吹奏楽団への参加の動機は人それぞれなので、それはなるべく尊重し
たいと思います。ですが、本来は、吹奏楽という分野で楽器を演奏するこ
とを通じて、楽器を演奏することの楽しみを味わったり、また楽器演奏が
より上手になるよう努力することで自分自身の満足に結びつけたりするこ
とが、大事なことなのではないでしょうか?(少なくとも私はそう思って
ます)

その意味で、やっと10年の節目を迎えたおめでたい状況でありながら、現
状には非常に危機感を覚えます。

十分な練習時間がとれないことは、昨今の仕事の負荷とか他の色々な生活
状況からすれば、当然ありえることとは思います。ですが、もしとにかく
定演に間に合わせるだけの練習をパッパッとやって、それ数年続けたとし
たら?
おそらく、だんだん楽器を演奏することの目的が見えなくなって、モチベ
ーションが下がってしまい、TWEで合奏したり演奏したりすることが自体が
だんだん楽しくなくなってしまうのではないかな、と思います。

丁度10周年の節目の年ですし、もう一度、楽器演奏の楽しさとか向上心と
か、楽器を始めた頃のことを思い出してみたりして、初心に戻って考えて
みてはいかがでしょうか?
そして自分と楽器とのお付き合いの仕方(→それがTWEとのお付き合いの
仕方に関連します)をもう一度見直してみませんか?

最後になりますが、この楽団はみんな仲良しで、しかも色々な雑用を皆さ
んが積極的にやるようなすばらしい団体です。この団体を色々な意味で進
化させていこという積極性にあふれていて、本当に皆さんには心から敬意
を表したいと思います。そのような素晴らしい皆さんだからこそ、皆さん
がより充実した時を過ごせるような素晴らしい演奏集団になって欲しいし、
またそのために「音楽をつくっていく」ということにこれまで以上に積極
的に取り組んでいただきたいと思います。

以上、10年たってTWEの仙人となりつつある?角田でした


<団内指揮者 堀内コメント>

 角さんが仙人なら私は?・・・(-_-;)ねぇ
 目指せ!入場者数1000人!と仙人をかけるなんてさすが角さんだ(^^;

 皆さん、記念すべき第10回定演、お疲れさまでした!
800名を超えるお客様が入るなんて・・・(ToT)感動です!!!
ここまで続けてきて本当に良かったと思います(ToT)(ToT)ありがとう!!
去年500名から一気に300名増!第10回等、区切りの良い回数には
お客様は増えるものですが300名増は凄いです。やっぱり、宣伝って大
事なんですね(^^)最初に舞台に上がった時、今までと違ってなんだか人の
気配が凄くてビックリしましたよね?でも、やる気も出てきませんでした
か?次回11回に800名を超える、というのは難しいかもしれませんが、
聴き心地の良い、素晴らしい演奏を続けていれば人は集まるものです。
入場者数1000名を目指して、これからもがんばりましょう!

さて、コメントを始める前に(って、まだ始まってないのかよ)、まずは、
定演開催のために尽力してくれた定演企画委員長の柳くんをはじめ定演企
画委員および運営委員の方々に感謝します。今回は第10回を盛り上げる
ためにいろいろな用事が増えてしまって大変だったと思いますが、本当に
ご苦労さまでした。おかげで素晴らしい演奏会になったと思います(^^)
ありがとう!!!来て下さったお客様が笑顔で帰っていく、そんな演奏会
をこれからも続けていきたいですね(^^)

それでは、演奏についてのコメントをしたいと思います(ここからかよ)。
今回の演奏は、普通の堅気の人(一般人)にとっては、カルメン、ファン
ファーレ、エルクン等、知っている曲も多く、それなりに楽しんでもらえ
たと思います。しかし・・・オーロラビジョン等で大宣伝している東芝吹
奏楽団ってどんなにうまいバンドなんだろう、第10回だからきっと力を
入れて練習してきたんだろう、うまい演奏なんだろうと期待に胸ふくらま
せて来られた吹奏楽関係者にとっては「期待はずれ」の演奏になってしまっ
た感も否めません(-_-)

1人1人の実力がついてくれば、自然に全体のサウンドは良くなっていき
ます。サウンドについては年々良くなってきていますね。気持ち良く響く
瞬間が、前回定演よりもさらに増えましたが、おそらく、皆さんもどうい
う風になった時が響きが良い時なのか、ということがだいぶわかってきた
からだと思います。これからも良い音色を作るべく、個人練習に励んで下
さいね。

今回の演奏で一番よくなかった点は「縦の線が揃わなかったこと」、これ
に尽きます。縦の線というのは、指揮者の振る1拍1拍のタイミングを、
演奏者がより正確にジャストに取る(テンポキープ)という話もあります
が、それ以外にも、指揮者の指示通りのアーティキュレーションで演奏す
る(楽譜にない指示やテンポの変化も含む)、ということも含まれます。
今回は特に後者の方の問題がはっきりと出てしまいました(-_-)。

結局のところ、実力の有無にかかわらず、合奏に出た回数が少ない人の中
で、自分は遅れているから他のメンバーに追いつかなくちゃ、という意識
を持って真摯に曲に取り組んでいなかった人(そういう意識が少なかった
人)が、縦の線をずらす原因になっていたということです!実力のある人
ほど、影響力のある大きな音で縦の線をずらしてしまいますし(-_-;)
メンバーが1年かけてがんばって練習してきたものを、少し汚してしまい
ましたね。残念です(-_-)。

今回の定演までの練習参加状況を見ていましたが、今回は例年になく練習
参加率が悪かったですね(-_-)客演指揮者の金子さんの数少ない練習日でさ
え20名も集まらないのですから。「仕事だから練習に行けなくても仕方
ないじゃん!」と思って、それで終わってはいませんか?
そんな日でも部室で合奏をしているメンバーは居るんです!実力の劣ると
思われる人も合奏回数や個人練習でそれをカバーしようと懸命に努力して
いました。なぜなら、複数の人間で1つの音楽を作るメンバーだという
「自覚」がありますから。私はちゃんと見ていますよ。というか、演奏に
その努力は反映されるものですから。

でも、そういう所が気になるようになってきた、ということは、全体の実
力が上がってきている、ということですね。これは嬉しいことです(^^)

デモ演奏を聴くだけで、いきなり本番で演奏出来るわけがありません。
プロでもそうです。なぜなら、そこに個性を持つ人間である、指揮者が
介在しているわけですから。楽譜にない指示もあります。テンポも変わり
ます。振り方の癖もあります。指揮者の思いもあります。そういったす
べてのことを理解するために、合奏に参加することがどうしても必要に
なるはずなのです。
(別件ですが、指揮者が合奏で同じことを2度3度言わないで済む方法
はないものでしょうか?特に楽譜に書いていない指示は、何度も言って
何度もやらないと反映されないので(-_-))

今回2枚組の定演CDを買っていただいた方はわかると思いますが、1枚
のCDの最後に、産音の演奏(グローバル)も入れておきました。当時は
まあ、こんなもんだろう、実力はそこそこ出せた、という感じの演奏だっ
たかと思います。しかし・・・今聴くと、とんでもなく下手です(-_-;)
この差が「曲慣れ」というものなのでしょう。合奏回数を重ねていくと、
どんどん曲が洗練されていくんですね。それがよくわかります。

 もう1度言います!!!
今のTWEのメンバーには、実力の差はほとんどない、と言っても過言で
はないでしょう。実力の劣る人は練習を重ねてちゃんと追いついて、さら
に曲慣れもしていますから。なので、産音や定演で演奏をするからには、
合奏に極力参加して下さい!そして、仕事や家庭の事情等でどうしても合
奏に参加出来ないのであれば、真摯な気持ちで曲に取り組み、他のメンバー
に追いつこうとする努力をして下さい!お願いします。

次回産音&定演で、もっともっと素晴らしい演奏をしていきましょう!
まだまだ、つけられる文句があるわけですから(^^;、もっともっと
良い演奏になるはずです!

 最後に・・・
産音で委員長賞を取る、ということは、とても大変なことです。
なぜなら、ライバルである日立軍団は、6月頃の定演で演奏した曲を、
9月の産音に持ってくるわけですから(さらにコンクールに向けて厳しく
練習を重ねていますし、産音はコンクールと同時期にあるわけですから)。

1曲だけではありますが、9月に定演レベルまで持っていけますか?
それがこれからの課題です。次回産音の直前には、都市対抗野球本戦も
あり、練習に集中出来ないことも考えられますので、7月にはある程度
完成していないといけないということになります。
ペースを上げて、がんばりましょう!

以上