【 2000年 産業音楽祭コメント 】

●演奏曲
(1)アルセナール/ヴァンデルロースト作曲
(2)ダイナミカ  /ヴァンデルロースト作曲

<山口 進一郎先生のコメント>
全体にメロディーラインをも少し表に出す様に。パーカッションのバランスが
少し大きすぎるか。
(一曲目)
特に伴奏のパートはメロディーを聞きながらアンサンブルをしましょう。

<箕輪 響先生のコメント>
メロディーと伴奏の強さのバランスが良くない。S.D, Symbal強すぎる。
木管が弱々しい。金管が荒々しい。Hornよく響いています。


<団内指揮者  堀内のコメント>
皆さん、産音お疲れさまでした。演奏終了後にメンバーから、あそこ間違えた、
ここ間違えたとたくさんの自白があったので(-_-;)、全部合わせるとどれほど
ひどい演奏になったんだ?と思いたくなりますが、まあ、指揮者の位置で聴く
限りでは、今、私たちが持っている実力通りの演奏は出来たと思います。
本番での集中力の賜でしょう。(普段の練習時も、もうちょっと集中してね(^^;)

さて、箕輪・山口両先生のコメントはこれと一緒に届いていますね?
「メロディと伴奏のバランスが良くなかった」というのがポイントでしょう。
やはり、クラが3本というのが効いていると思いますが、まあ、これは現状で
は仕方のないことで…
ただ、本番直前まで、というか本番になってやっとメンバー全員揃いましたよ
ね。今回はバランスチェックが出来なかったわけで。運の悪いことに、寸前が
体育館練習というのもありましたし。もちろん、3本のクラでどうなるか、と
いう指揮者である私の読みも甘かったと言えますが、やはり、今回は練習での
集まりが悪かったことに問題があったと思います。あまり演奏していないため
に余裕がなかった人、居ませんでしたか?演奏は余裕を持ってやりたいですよ
ね。

部室が遠くなって来辛くなったことはわかりますが、せめて、本番前には全員
が集まってくれると嬉しいです。音楽は1人だけでは作れませんから。
そして、仕事等でどうしても来る回数が少ない、という人は、デモ演奏のテー
プをもらって、口ずさめるまで覚え、吹かないまでも楽譜を読んでおく、くら
いの努力はして下さい。当り前のことだと思いますが、よろしくお願いします。

さて、今回の表彰で感じたことを少し書きます。
(どこが少しなんだか…相当長くなってしまいましたが一読してくれれば幸い
です(^^;)

なぜ、うちは大賞をとれないのでしょう?それは指揮者が未熟者だから(-_-;)
と言われてしまえばそれまでですが、私が感じたことは、やはり、全体の「ブ
レンド感」を考えた「美しい響き」をもっともっと意識していかないといけな
いな、ということです。(この話は以前にもしたと思いますが、まだ意識が足
りないように思いますので。)
最近のコンクールの評価基準もその辺にあるようですね。木管が主体となり、
金管が木管と混ざり合うような音色で美しい和音を奏でて、すべてが1つのサ
ウンドに聴こえる…そういう感じです。だから、

「コンクールの金賞や産音の大賞を目指して、金管の音の汚さを撲滅し(木管
も(^^;)、金管やパーカスの音量をおさえにおさえて響きの美しい柔らかいサ
ウンドを作ろう!」

と言うんじゃないか、と思ったでしょう?ちょっと違います(^^;

上記のようなことをしっかりと守った、整い過ぎた演奏は確かに美しいです。
それも1つの感動でしょう。でも、訴えかけてくるものを感じられず、さらり
と終わってしまって、あまり印象に残らないということも多々あるように思い
ます。個々のメンバーの持っている個性や情熱の出た演奏の方が吹いてる方も
聴いてる方も楽しいはずだと私は思います。

ただ、うちのバンドは、個性と情熱についてはもう十分出ていると思いますの
で(^^;、次に目指すこと、それは先ほども書きましたが「美しい響きをもっと
もっと意識すること」だと思います。別にコンクールを目指すわけではありま
せん。産音も大賞をとれれば嬉しいですが、そのためにやるわけではありませ
ん。「アンサンブル」とはどういう意味でしょう?そこをもう1度考えてみて
下さい。「バランスと演奏の統一性」とでも言えば良いでしょうか…

具体的な話ですが(コンマスとも話したのですが)、まずは分奏から始めるという
のはどうでしょう?「各パートや各セクションで集まり、その中で響きを意識
した練習をする」ということです。本来、そういう練習を個々にしておいて、
金曜日の合奏で合わせる、というのが理想なのですが、なかなか時間が足りず
に出来ていないのが現実だと思いますので。合奏3回に分奏1回くらいの割合
でしょうか。

あと、私の頭に今浮かぶ言葉、それは「交響曲」という言葉です。そろそろ、
そういう曲にも挑戦してみるのも良いかもしれません。別にクラシックの曲を
やる、というわけではありません。吹奏楽にも交響曲はありますし、その方が
より吹奏楽器を意識した響きで曲が描かれていますから。

長文ですいません。これだけ長々と語ったのは、「ドラゴンの年」をやってい
た頃以来のような気がします。私たちもそろそろ次のステップを目指す時では
ないでしょうか?
(部室も分奏が出来る環境になりましたし、音響も良いわけですから。)

東芝ウィンドオーケストラという英語名になれるよう、がんばりましょう!

以上