【 2004年 産業音楽祭コメント 】

●演奏曲:カレイドスコープ/スパーク作曲

<審査員 箕輪響先生のコメント>
・バランスはよくとれています。よく響いています。
・シンバル、スネアドラム、強すぎる。
・まじめすぎる、固い、余裕がない、遊びが必要。
★ダイナミックスが大事!
 大きい(音量が大きいだけでなく、勢い、熱さ、スピードも)
 小さい(音量が小さいだけでなく、ソフト、優しさ、穏やかさも)
・ソロはテンポの先に行くこと

<審査員 山口進一郎先生のコメント>
・基本的に良いと思います。リズミックな時のテンポが
 もう少し安定すること。
★そして何より大切なことは躍動感があること。
★p〜ppも、もっと追求した演奏を心掛けて下さい。

<客演指揮者 松井先生のコメント>
 産音では皆さん、お疲れさまでした。
今回は、前回、前々回に比べて決してレヴェルが下がったとは
感じません。個々の上達レヴェルに差は出ていたとは感じ
ましたが・・・。
又、他の団体は更に練習を積み重ねてきているなぁ、とも
感じました。
 コンテストでは、インパクト合戦なのです。
いかに美しく歌い上げているか、軽快さや躍動感がハマっているか、
力強くダイナミックであるか、調和した響きであるか・・・etc
が重要視されます。その為には、どのような曲であろうと、その場面
場面にふさわしい表現が出来る様に、ポケットの中身をもっと増やさ
なければなりません。
 ドラえもんの様に、即座に色んなものが出せると、もっと楽しく
演奏出来る様になります。ドラえもんだからと諦めるのは、まだ早い!!
そこに係わるのがタンギング(Percは打った時の発音、Cbは弓を当てた
時の発音)なのです。そのすべてのカギと言っても良いでしょう。
あたっているなあ、音の「のび」が良いなあ、美しい音が出たなあ、
と感じた時って、実は良いアンブッシュア(フォーム)にもなっているん
ですよ。今迄、タンギングは、ただ音を出すきっかけ「だけ」、と
感じていた人は改めて下さい。
又、タンギングがつける様になって音域、ダイナミックレンジも広がり
ますし、なにより「演奏が楽になります。」
又、「さぼ」ると、一番てきめんに出来なくなるのも、タンギングだと
思います。速くなるのに時間がかかるが、逆に遅くなるのもやたら早い。
私は以前に先生から、タンギングにムラが有るのは、たとえ音があたった
としても、音をミスしているのと同じ事だ、と厳しく注意を受けた事が
あります。

 最後に
(1)今回MVPであった斉藤君は、本当によく頑張ったと思う。
   今迄も、スネアドラムを中心として他の楽器も沢山こなしてきて、
   サイレンやドラを自費でまかなうなど、相当な入れ込み様は、
   普段の彼を見ていても感じるものがあるのだが、今回は、更に
   ヒートUPしてくれた。有言実行、「あと1ヶ月下さい」との
   言葉通りよくやってくれた。1ヶ月もあれば、あそこ迄変化出来る
   という証を出してくれた。私はとても嬉しかったし、皆さんも、
   きっと彼から勇気を与えられたにちがいない。ありがとう斉藤君。
   パワーを与えられた皆さんは、よく頑張ったね、で終えてはならない。
   今度は皆さんがそれぞれ示そうよっ。
 最後に
(2)1Fの食堂か、体育館にて、響きのある場所での練習をした方が
   良さそうですね。

<コンマス 角田さんのコメント>
皆様お疲れさまでした。
今回は厳しい結果と思います。真摯に受け止めて来年また大賞をとれる
よう練習していきましょう。

多分指揮者の方々は、もっと各自が技術向上して、という点を指摘
されると思いますので、私は、現在皆さんが持っている実力の範囲の
ものをよりきちんと表現する、ということに注目してみたいと思い
ます。

確か3月頃だったと思いますが、松井先生が「他の団体は、演奏会をやって
コンクールの予選をやって、と2回3回本番を経験して産音に出ている。
その団体と伍していくには、うちも7月に仕上げるようにしよう」
と仰っていたかと思います。
ところが7月になって、それが実際どうだったか、のフィードバックが
ないまま本番を迎えてしまいました。本番では確かに「前回並み」に形に
なっていたかもしれませんが、それ以上ではなかったですよね。その点
指揮者も団員である我々も甘かったといわざるを得ません。

次回、もう少し余裕のある演奏をするために、今回実現できなかった「早
めの仕上げ」をもう一度、目標としてみるというのはいかがでしょうか?
仕上げた後は、余裕の演奏ができるような練習をするのです。例えば色々
なテンポでやっても追随できるようにする、ワルツのような特徴的な部分
のノリを大切にする、といったようなところです。

その上で、新しいテクニックを身につければ鬼に金棒です。

<団内指揮者 堀内のコメント>
 皆さん、産音お疲れさまでした。
今回は、「金賞」でしたねぇ・・・残念(x_x)

 まあ、演奏自体はそれほど悪いものではなかったと思います。
今回は、本番直前までテンポ設定がはっきり見えていなかったこと、
直前に合わせる時間が少なかったことで、どうしても「探り」に
入ってしまった人が居て(多くて)、まじめに無難に演奏をして
しまったために、ダイナミックスの少ない淡々とした演奏になって
しまったことが良くなかったんだと思います。

あと、フルートやクラのように、前へ前へテンポをもっていこう
としているパートと、探って確実にテンポを捉えようとして、
どちらかというと遅めのテンポで吹いてしまったパート(主に
金管かなぁ)とのテンポ感の「ずれ」も気になりました。

まあ、定演でやりこんだ曲を、さらに磨いてコンクールで演奏
しようとしている他の大賞団体よりも、TWEの演奏レベルが
低かった、ただそれだけのことです(-_-)。
審査基準は確かに昨年よりも厳しくなったと思います。おそらく、
成績は上から4番目くらいで、大賞と金賞の境目だったとは思い
ますが、昨年は大賞を多く出し過ぎたと思いますし、「東芝さん、
その程度で満足してもらっちゃ困るよ。もっともっとがんばって!」
という審査員からの暖かい”喝”と考えて、今回の成績を素直に
受け入れて、これからもっとがんばっていきましょう!
来年は、大賞を奪還するぞー!!!(^o^)/おー!

 さて、これからどうしましょう・・・
実は、これからが大変だと思います。TWEは発足以来10年かけ
て、ある程度それなりの演奏が出来るバンドになったと思います。
それはとても素晴らしいことですし、私はとても嬉しいです(^^)。
メンバーのこれまでのがんばりに感謝します。ありがとう!

さて次の10年は・・・やはり、音楽的に高度な演奏が出来るバンド
として、がんばるしかないですよね。合奏参加率は、あい変わらず
よくありませんし、個人的にもまだまだレベルが低いです。練習も
足りません。目的をよおく考えて、個人練習やパート練習を行って
下さいね。ただ、漫然と練習するのではなく、これが出来ないから
こういう練習をしよう、という感じに、時間を有効に使った練習を
心がけて下さい。これはTWEが続く限り、楽器を吹き続ける限り、
永遠に続けなければならない試練ですから。

あとは、やはり全体として何か具体的な練習目標も欲しいですよねぇ。
松井先生や角さん、それぞれにもその話をしましたので、このコメン
トで何か言ってくれると思いますが、私は以下のことを意識してやっ
てみてはどうかな、と思います。箕輪先生、山口先生のコメントの両
方に書いてあったことがあります。それは★ダイナミックス★です!!!

ffと書いてあったらfよりも大きな音で吹いてぇ、ppと書いてあったら
pよりも小さな音で吹けばいいんだぁ・・・と考えてる人、居ませんか?
まあ、おそらくほとんどの人がそう思って吹いていると思います。でも、
単なる「音量の強弱」以外に必要なことがあるんですよね。ちょっと
抽象的な表現になってしまうかもしれませんが、例えばp(ピアノ)。
ただ、音量を小さくするだけでなく、そこに柔らかさ、暖かさ、優しさ
といったソフトな感触を加えることは出来ませんか?技術的に言うので
あれば「★レガートタンギング★」というものが大事だと思います。
(タンギングというと、スタカットで演奏する時のこと、と思う人が居
るかもしれませんが、音を出す瞬間に必ずタンギングをしているんです
よね。つまり「発音する瞬間」と考えて下さい。タンギングの形が、fの
時とpの時とで、同じような感じの人が居るように思います。ちょっと
表現が難しいですが、fの時はスピード感をもって「ターッ!」、pの時は
優しく柔らかく「トン」みたいな差をはっきり出せると良いと思います。)
あと、小さく吹こうとして、息のスピードが遅くなって、音程が下がっ
たり、音がユラユラ揺れてしまったりしてませんか?息はスピードを
落とさずに、まっすぐ揺れずに安定させて、柔らかいタッチで(ワレモノ
を手に持って大事に大事に手のひらに包みこむような)演奏をすると良い
と思います。
そしてf(フォルテ)は・・・タンギングが破裂している人が居ますよねぇ(^^;
破裂音は瞬発的なものですから、非常に汚い音になりやすいです。上記に
書いたように「ターッ!」のように強く長くスピードのある息を流す、と
いう感覚が良いと思います。そして、もう叫び出したくて仕方ない、動き
回りたくて仕方ないと思うくらいに元気に(熱く)、はつらつと音を出す
ような感じで演奏出来ると良いですね・・・(^o^)/イエーイ!!みたいな。
そうすれば「躍動感」も出てきますね。タンギングが破裂しないように気
をつけつつ、元気に吹きましょう!

上記に書いたように、pとfを吹き分けられれば、当然演奏する時の表情も
変わってきますね。私なんて、猫をかわいがる時の顔を絶対人には見られ
たくないですが(ちょー猫っかわいがりなんですぅ(^^;・・・恥ずかし過
ぎる)、pを吹く時には、手のひらにのせた、まだ震えているような子猫を
優しく包み込むように演奏すれば、そういう猫っかわいがりのような優し
い顔になりますし、fを吹く時には喜びに満ちあふれた楽しいそうな笑顔に
なるはずです。「まじめ」な顔をして演奏するTWEから、「楽しそうに」
(表情豊かに)演奏するTWEへ変わっていけるんじゃないでしょうか。

ということで、私の練習では、上記ダイナミックスを意識してやっていき
たいと思っています。

TWEはもっともっとうまくなるはずです。がんばっていきましょう!(^o^)/

以上